通常、ヤマトヌマエビとメダカを混泳させることに問題はありません。
しかし、飼育環境に問題がある場合、ヤマトヌマエビがメダカを追いかけて捕食しようとする事があります。
- ヤマトヌマエビがメダカを追いかける3つの理由と対処法
- ヤマトヌマエビとメダカを混泳させる場合の注意点
- メダカと相性抜群のミナミヌマエビへの飼育切替もあり
ヤマトヌマエビがメダカを追いかける3つの理由と対処法
ヤマトヌマエビがメダカを追いかける3つの理由とその対処法についてまとめてみました。
①水槽が狭すぎる
飼育数に対して水槽が狭すぎることが、ヤマトヌマエビがメダカを追いかける原因の一つとして考えられます。
この場合は、大きな水槽に変えるか、水槽を分けてあげましょう。
水槽の大きさに対する飼育数の目安については、こちらに記載しています→適切な大きさの水槽を用意
②弱ったメダカの放置
弱ったメダカを水槽内で放置している場合もヤマトヌマエビはメダカを追いかけることがあります。
ヤマトヌマエビは食欲旺盛で、水槽中を精力的に動き回り、常にエサを探し求めているのです。
そんなヤマトヌマエビにとってフラフラ状態のメダカは恰好のターゲットとなるでしょう。
このような場合は、いったん弱ったメダカを安全地帯へ避難させてあげましょう。
③ヤマトヌマエビへのエサ不足
①、②に該当しない場合は、ヤマトヌマエビへのエサ不足が原因かもしれません。
この場合は、ヤマトヌマエビへのエサを増やしてあげることで問題は解決するでしょう。
ヤマトヌマエビとメダカを混泳させる場合の5つの注意点
ヤマトヌマエビとメダカの混泳は、基本問題ありません。
ヤマトヌマエビは、雑食でエサに不自由しないのでメダカを襲うことはほとんどないからです。
もし、捕食しようとメダカを追いかけてもスピードではかなわず、失敗に終わることでしょう。
しかし前章で説明した通り、まれにヤマトヌマエビがメダカを執拗に襲ってしまうことがあります。
そうならないためにも、普段から以下の5つの点に注意してあげて下さい。
①適切な大きさの水槽を用意
②隠れ家を用意
③弱ったメダカはすぐに避難
④メダカを繁殖させたい場合は混泳を避ける
⑤エサを余分に与える
それぞれ詳しく紹介します。
①適切な大きさの水槽を用意
水槽内の飼育環境を維持するためにも、適切な大きさの水槽を用意することが重要です。
以下が、一般的な水槽の大きさに対する飼育数の目安となります。
水槽の大きさ: | 30㎝(25ℓ) | 60㎝(60ℓ) | 90㎝(166ℓ) |
ヤマトヌマエビの飼育数: | 2匹~4匹 | 5匹~10匹 | 15匹~30匹 |
メダカの飼育数: | 8匹~10匹 | 25匹~30匹 | 50匹以上 |
あくまでも、目安ですので、個体の大きさなど、実際の飼育環境に応じて飼育数や水槽サイズを調整して下さい。
水槽が狭いとメダカの安眠に影響も
ヤマトヌマエビは、夜行性で、メダカが休息する夜の間も水槽中を頻繫に動きまわっています。
もし水槽が狭すぎると、休息するメダカと頻繫にぶつかってしまいます。
ヤマトヌマエビとメダカが快適に暮らすためにも、スペースに余裕のある水槽を用意してあげましょう。
②隠れ家を用意
水槽内にヤマトヌマエビから身を隠せる場所を用意してあげることで、メダカは落ち着き、ストレスが減ります。
隠れ家は、流木や、土管なども良いですが、水草を入れてあげるだけでも十分その効果が期待できます。
水草はヤマトヌマエビの隠れ家にもなりますし、エサとしても活躍します
③弱ったメダカはすぐに避難
弱ったメダカは、ヤマトヌマエビに捕食されないようただちに別の水槽へ避難させてあげましょう。
避難させたメダカには症状にあわせた以下の対処を講じて下さい。
- 少し元気がない場合(弱り度1):こまめな水替えをする
- 水槽の底で動かない(弱り度2):塩水浴をする(1週間程度、0.5%の塩水の中で養生させる)
- 上記対処で改善しない(弱り度3):薬浴をする(魚病薬を使用する)
元気に回復したら、元の水槽に戻してあげましょう。
④メダカを繁殖させたい場合は混泳を避ける
メダカを繁殖させたい場合は、ヤマトヌマエビとの混泳は避けましょう。
ヤマトヌマエビは、水草や、産卵用ネットに付着したメダカの卵や、産まれたばかりの小さな稚魚たちをバクバクと食べてしまうからです。
ちなみに、親メダカも自分の生んだ卵や稚魚を食べることがよくあります
もちろん、メダカ同様にヤマトヌマエビも抱卵することがあります。
ヤマトヌマエビの繁殖についてはこちらの記事で詳しく紹介しています
→ヤマトヌマエビの卵は放置しても孵化するが、環境を整えなければすぐに死んでしまう!
⑤エサを余分に与える
ヤマトヌマエビがメダカを追いかけはじめたら、ヤマトヌマエビのエサが不足しているサインかもしれません。
そのような場合は、通常より1回~2回程度、以下の点に注意して、エサを余分に与えてみて下さい。
エサは出来るだけ小さく
ヤマトヌマエビは食べ物に対して貪欲で、独り占めする傾向があります。
エサを与える場合は出来るだけ小さく分割し、多くのヤマトヌマエビに行きわたるように注意して下さい。
自分の身体の半分もある大きなタブレッドフードを持ち逃げし、流木の上で悠々と食べる様子が目撃されています
夜にエサを与える
ヤマトヌマエビは夜行性なので、活発に動き回る夜にエサを与えてみて下さい。
夜中に休息するメダカの保護に効果を発揮するかもしれません。
飼育者も寝静まった夜中に、お腹を空かしたヤマトヌマエビがメダカを追いかけているかも??
メダカと相性抜群!ミナミヌマエビへの飼育切替もあり
ヤマトヌマエビに並び、メダカとの混泳で相性抜群とされるのが「ミナミヌマエビ」です。
どうしても、ヤマトヌマエビとの飼育に不安を感じる方は、思い切ってミナミヌマエビとの混泳に切り替えてみても良いかもしれません。
ミナミヌマエビは草食傾向
ミナミヌマエビは、ヤマトヌマエビ同様に雑食ですが、草食傾向が強く、コケや柔らかい水草、水中に発生する植物性プランクトンなどを好んで食べます。
ミナミヌマエビは小型でおとなしい性質
ミナミヌマエビは、体長約2.0㎝~3.0㎝(メダカとほぼ同じ大きさ)と小さく、他の生き物を襲わない、とても優しい性格をしていますので、メダカとの混泳は相性抜群です。
コケ取り能力も抜群
ミナミヌマエビのコケ取り能力は高く、確実に水槽内のコケの抑制に役立ちます。
ただし、ヤマトヌマエビのコケ取り能力は、優秀なミナミヌマエビの10倍程度もあるそうです!
ヤマトヌマエビがメダカを追いかける行動をはじめたら飼育環境の見直しを!
こちらの記事では、ヤマトヌマエビがメダカを追いかける理由と、その対処方法などについて紹介しました。
ヤマトヌマエビがメダカを追いかけることはまれですが、もし、ヤマトヌマエビがそのような行動はじめめたら、飼育環境を見直してみて下さい。ちょっとした工夫や対応で、比較的簡単に問題が解決されると思います。
ヤマトヌマエビの繁殖についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
→ヤマトヌマエビの卵は放置しても孵化するが、環境を整えなければすぐに死んでしまう!
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